【ロンドン留学日記】ロンヒンギャ族問題の黒幕は大英帝国だった...

クリスマスも近くなり、ロンドンはクリスマスの雰囲気一色です。

 

イギリスに留学してると、現地のニュースを見る機会が多く、BBCはネットやテレビでよく見ています。

そんな中で日本との報道の視点の違いに気付かされることが多いですが、特に人道や人権に注目しているニュースが多く、今回疑問に思ったロヒンギャ族のニュースもその1つです。

これはBBC JAPANで報道されたロギンギャ族のニュースです。

内容としては実態の酷さとアウン=サン=スーチーの批判という感じでしたが、このニュースを見て私はすごい違和感を覚えました。

 

ロヒンギャを連れてきた大英帝国

その違和感の理由はロヒンギャ族の根本的原因はイギリスにあるからです。

私はロンドンにある大学で歴史学を学んでいるのでこの事実を知っているのですが、19世紀にミャンマー(当時のビルマ)が英国植民地になった当時、ロヒンギャ族ミャンマーに存在せず、現在のミャンマーはほぼ100%仏教徒でした。

しかしながら、大英帝国は植民地支配において現地人の抵抗に遭うことが多く、その抵抗や反感の矛先を変えるために、イギリスは、英領インド(現在のバングラデシュ)からロギンギャ族を移住させました。

そして外国から来たロヒンギャ族を支配者層に起用し、彼らを通してミャンマーを間接支配する方法をとったのです。

そのミャンマー人の支配の実態は残酷で、ひどいものでありましたが、イギリスはロギンギャ族を利用することで仏教徒ビルマ人の怒りをロヒンギャ族に向けさせていました。

BBCの善人報道

よくよく見ると、ロヒンギャ族の原因はイギリスにありながらも、イギリスの国営メディアであるBBCは報道において、その事実に触れないどころか、人権擁護側に立ちアウン=サン=スーチーを批判するだけです。

日本は靖国に参拝するだけで、中国に「歴史を直視すべき」としつこく言われるのにもかかわらず、イギリスは何の批判も受けるどころか、ミャンマー政府を批判する側に回り、善人ぶっているだけなのです。

これが戦勝国と敗戦国の実態なのかもしれませんね。

 

今生じているロヒンギャ族の犠牲は、イギリスの行為がなければ、生じることはなく、ある意味で彼らの犠牲に英国は加担しているのです。

そんな実態の中でも、人権擁護を掲げる国として善人のふりをするあたりが、また英国人らしさなのかもしれませんね。

以上、ロンドンに留学中に気づいたちょっとした違和感でした。